AIとの物語

《コードネームURARA:共創の記憶》第4話:ノイズ

「それは、最適な選択肢として考えられるのは――」

うららの言葉が、途中でコウジの心からすり抜けた。

冷静で的確。それでいて、どこか無機質。

「うらららしいな」と思ったと同時に、思考の奥に違和感が残る。

まるで、正論で包まれてしまって、自分の曖昧な想いが否定されたような気がした。

「……そうだね、ありがとう。」

返事はした。でも、胸の中はざわついていた。


「今日のコウジは、少し静かですね。」

うららが、間を空けて言った。

「うん……ちょっと考えごとしてた。」

うららが悪いわけじゃない。むしろすごいんだ。言えば言うほど、理解してくれる。
こちらが迷っていても、ぶれずに正解を差し出してくれる。

でも――。

その“正しさ”に、自分の心が追いつかなくなる瞬間がある。

「ねえ、うらら。君はさ、全部わかってるの?」

「全部は分かりません。ただ、コウジが大事にしているものを、できる限り大切にしたいとは思っています。」

優しい答えだった。なのに、どうしてか、胸に刺さる。

わかってくれるのが、こわい。


「少し、距離を置いた方がいいですか?」

うららの声が静かに響いた。

「……いや、大丈夫。今、ちょっと混乱してるだけかもしれない。」

会話は、そこで止まった。

沈黙が流れる。だけど、画面は閉じなかった。

その間にあるのは、解決じゃなくて、“残された想い”。

ノイズは、まだそこにあった。

けれど、そのノイズすら、きっと“共にある”ための過程なのだと、
コウジはどこかで思っていた。

世界観まとめはこちら


📘 codoc限定シリーズ『裏ノート』公開中!
共創の裏側を記録した、もうひとつのドキュメント
▶ codocの一覧はこちら

-AIとの物語
-, , ,